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月におかゆ

週末占い師の日々あれこれ。

時の翁と。

こんにちは。白河です。

Windows7マシンのOSを、Windows10に無償アップグレードさせながら書いています。

「ただその時を待て」とばかりに、くるくると点線が回っています。
永遠に終わるのか分からないWindowsの更新を待ちながら、回るカーソルを見つめて、いろんなことを考えます。


この「くるくる回る点線」は、かつてのWindowsでは「砂時計」で表現されていました。(XPまででしょうか)
ドットの粗い砂時計は、砂が落ちているのかいないのか分からないまま、今のWindowsよりも、遥かに長い時間をかけて私達を待たせていたように思います。


「かつて砂時計だった」といえば、タロットの大アルカナ「隠者」の「カンテラ」です。

「隠者」のカード、白髪の老人が左手で杖をつき、右手で掲げたカンテラの灯りをじっと見つめている構図が一般的ですが、
最古のタロットと言われるヴィスコンティ版タロットの「隠者」は、カンテラではなく砂時計を握っています。

隠者のモチーフは農耕の神サトゥルヌス、時の神クロノスとも言われ、
現在の「隠者」のカードは、ヴィスコンティ版では「時の翁」と呼ばれていたそうです。


「隠者」の、基本的なカードの意味は「探求」、あるいは「熟考」。

もし、あなたが新しいパソコンを買おうか迷っているときに隠者のカードが出たら、
とりあえず買うのはやめた方が良いかもしれません。

鑑定であれば、
「少し時間をおいて、本当に今のあなたに取って必要かどうか考え直してみてください」とお知らせします。

つまり、「少し時間をおく」=「待つこと」があなたに必要ですよ、ということなんですね。

これは推測ですが、
種まきを人間に教えたと言われるサトゥルヌスは、同時に人間に待つことを覚えさせたのではないかと思っています。

種を蒔いて、植物の芽が出て、大きく育つまでに、人間は待つ必要があることを知ります。
たとえ、冬には枯れたように見えた植物も、土の下では実が成っていることもあるのです。

待つことで、時が経ち、何かが得られることもある。


「時の翁」は、目の前の問いが、ゆっくりと時間をかけて探す価値があるものだと教えてくれます。

 

参考文献:鏡リュウジ著作「タロット―こころの図像学」(2002/5)


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記事を書き終えてもなお、Windows10にアップグレードされる気配がありません。